「電力自由化」と呼ばれる規制緩和により多くの「新電力」会社が生まれ、一般家庭や企業で使用する電気の販売会社を自由に選べるようになっています。
「新電力」各社は特色のある料金プランを提供しており、東京電力や関西電力といった、各地域に元から存在する大手電力会社からに切り替えると、コストダウンや再生可能エネルギーの導入量の増大などができる可能性があります。
本記事では、そんな「新電力」の成り立ちや現状をわかりやすく解説します。
新電力とは
新電力を簡潔に3行で説明すると
・電力自由化に伴い登場した、従来の大手電力会社以外の電気供給事業者の俗称
・多様な料金プランや、環境に配慮した電力供給などの提供が特徴
・消費者はニーズに合わせて多く電力会社の中から選べるようになった
新電力事業者って何?
新電力事業者とは、日本の電力自由化に伴い参入した、従来の大手電力会社以外の電気供給事業者のことを指します。
・電気事業法の規制
日本は長い間「電気事業法」の規制によって、地域ごとにひとつの電力会社が「発電」「送配電」「小売」を担当し、その地域の電力供給すべてを独占的に行っていました。
これは、戦後に安定した電力供給を行うために考えられた仕組みでありましたが、安定的な電力供給が定着して市場が成長するにつれて、独占状態から生まれる効率化の足踏み・コストの高止りといった弊害が問題となるようになりました。
・規制緩和と「電力自由化」
そこで、大手電力会社以外の小売電気事業者が新規に参入できるように電気事業法の規制が緩和され、市場競争を促して電気料金の値下げや消費者の選択肢を拡大する「電力自由化」が実現しました。その結果、電力供給会社は「地域ごとの電力会社」と「新電力」の2タイプに分かれました。
地域ごとの電力会社とは、東京電力や関西電力など、皆さんにも馴染みがある、地域ごとに発電から送配電・小売までを担っている大手の電力会社です。
【大手電力会社】
・北海道電力
・東北電力
・東京電力
・中部電力
・北陸電力
・関西電力
・中国電力
・四国電力
・九州電力
・沖縄電力
一方新電力とは、2000年から段階的にスタートした電力自由化によって新規に電力小売事業に参画した電力会社です。
当初は特別高圧や高圧といった事業用分野のみに限定されていましたが、2016年に低圧分野も含めて完全に解禁され、一般家庭向けも含めて全ての電力について新電力会社が選べるようになっています。
新電力事業者数の推移
新電力の登録事業者数は年々増加しており、2024年10月現在で730社[2G1] にも達します。
新電力の割合
まだまだ少数派ではあるものの新電力は年々そのシェアを広げています。
2023年3月の段階で全販売電力量に占める新電力のシェア約17.7%[2G2] となっており
そのうち家庭等を含む低圧分野のシェアは約23.8%になっています。
<エネルギー資源庁統計レポートより>
[2G1]https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/summary/retailers_list/
[2G2]https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/064_04_00.pdf
新電力事業者って具体的にどんな会社なの?
新電力には、さまざまな背景を持つ企業があります。
例えば、通信業やガス供給業、鉄道会社などが新電力事業に参入している例があります。
これらの事業者は、従来の電力会社と比較して異なる料金プランや割引サービス、環境配慮型のエネルギー供給など特色のあるメニューを提案することで、電力小売市場の競争に参加しています。
消費者は自身の使用状況や価値観に合わせて、様々な新電力事業者の中から電力供給者を選ぶことが
電力自由化によって可能になっているのです。
新電力と太陽光発電
太陽光や風力、バイオマス発電といった再生可能エネルギーを活用した電力を調達し、二酸化炭素排出量を抑えて環境に優しい電力を選択できる新電力も多く存在します。
・新電力とJEPX
また、JEPX(日本卸電力取引所)市場[2G1] から電力を調達し、市場の値動きによって料金を変動させる「市場連動型プラン」[2G2] を提供する新電力も近年増えてきました。
ここ2年ほどはJEPX市場価格が低めで安定しており、太陽光発電の増加に伴って昼間に電気が余る状況が発生しているため、電気を0.01円で購入できる時間帯も増えています。
従来型の固定単価料金プランから市場連動型プランに切り替えることによって、大幅に電気料金を削減できた事例も数多く出ていますので、契約の切り替えをご検討されてみてはいかがでしょうか。
市場連動型プランについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてお読みください。
[2G1]記事間相互リンク
JEPXとは?市場取引で電力を安価に調達する方法をご紹介します!
「市場連動型プラン」を提案する新電力会社の数が増えています。自社の電力契約を切り替えること...[2G2]記事間相互リンク
https://docs.google.com/document/d/1T5g1QoeAQL0pE20dXSEgxMvIj2nbIe82yZHDZ51wiQ4/edit?usp=sharing
新電力に明るい未来がある
新電力と太陽光発電の相乗効果は、日本のエネルギー政策における重要な要素となっています。再生可能エネルギーの普及拡大を目指して政府も様々な支援策を打ち出していますので、これにより太陽光発電を含む再生可能エネルギーの導入促進が期待され、エネルギーの地産地消が推進されることで、より環境に優しい社会の実現が見えてきます。
太陽光発電は、個人の家庭だけでなく、企業や地域コミュニティにおいても重要なエネルギー源としての役割を果たしています。新電力が提供する太陽光発電による電力は、エネルギーコストの削減、エネルギーセキュリティの向上、そして地球温暖化対策に貢献するという、多面的なメリットをもたらします。
新電力による革新的な電力供給サービスの開発が進むことで、エネルギー市場はよりダイナミックで持続可能なものに変わっていき、この動きは消費者にとってより良い選択肢を提供するだけでなく、日本のエネルギーミックスの多様化と脱炭素社会への移行を加速させることに貢献すると期待されています。
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